Tokyo Street

本作品は、自身のセルフポートレイトである。

 

広告写真に彩られたショーウィンドウが立ち並ぶ、東京の街路。広告写真で溢れた通りを、日々、大勢の人々が行き交う光景。そこには販売戦略を仕掛ける生産者と、購買意欲に駆られる消費者、それぞれの欲望が渦巻き合っていた。

 

そして広告写真は常にアップデートされていく。流行の移り変わりに合わせ、街並みが目紛しく変化し、その度に人間の欲望が渦巻く。特に東京は、変化のスピードと情報量が凄まじい。その圧倒的な欲望の渦に引き寄せられるかのように私は田舎から上京した。ショーウィンドウの広告写真に映り込む人の姿はまるで、東京の街路に魅せられた自身が投影されているように見えた。

 

華やかな欲深き異世界に憧れ、上京した人間がこれまでどの位いたのだろう。今後、東京一極集中はさらに加速するのだろうか。街と人間の関係性や、そこに渦巻く感情によって、東京の街路がどのように変化していくのか。そして自分自身の心境の変化は。本作品はその歴史の一部を記録したものだ。